母から子へ継承されてきた日本の生活文化を持続可能に
取り組み内容
お茶を味わう、花を飾る、香りを楽しむといった生活に根ざした和の文化を、改めて学び、継承する場を作ろうというのがNPO法人和の文化塾(副代表:高頭伴與)発足のミッションです。
長年にわたり企業の社内研修などの講師として、若い社員にビジネスマナーなどを教えてきた高頭さんは、家庭や生活環境の変化を実感として感じていたと言います。
例えば出汁をとる、米をとぐ、お茶を淹れるといった和食の基本的なノウハウは、かつては家庭の日常の中で母から子へと受け継いできたことでした。ところが近年の急激な核家族化、女性の社会進出による専業主婦の減少によって、家庭内での生活文化の継承が途絶え始めています。そんな状況に危機感を感じた高頭さんは、母の代行者となり、家庭に変わって、日本の生活文化を継承する場を提供しようと、NPO法人和の文化塾を立ち上げました。
「贈答文化の起源と変遷」というプログラムでは、包む・結ぶ・掛ける・載せるの4つの行為からなる日本の贈答文化の歴史を紐解き、結びの手法のひとつ、水引結びについて学びます。水引の歴史、種類、マナーを学んだあと、ワークショップでは実際に水引結びを体験。
テーマは「和紙」「香文化」「緑茶」「和食」のほか、暦と年中行事、やまと言葉、書院づくり、中秋の名月など多岐にわたり、こうした講座を、企業や団体、各種イベントに出向いて行うというスタイルで活動しています。
このような活動を通じて、環境志民ネットワークとのコラボ企画も立ち上がりました。
その一つが染色体験のワークショップ。染め物の原料には梅、桜、ヨモギ、玉ねぎ栗、足柄茶など自然の中で採取した植物を使用、小田原産にこだわっています。市内の耕作放棄地を利用して、染料の原料になる藍を育てる試みも進んでいます。
また、環境志民ネットワークの会員有志と立ち上げたのが「おだわら竹あかりプロジェクト」。荒廃竹林問題は小田原が抱える課題のひとつですが、荒廃竹林から伐採した竹を短く伐って穴をあけ、竹灯籠として生かそうというプロジェクトです。竹灯籠作りのワークショップを開催するほか、2022年のあじさい花菖蒲まつりでは、小田原城址公園を何百もの竹灯籠で飾り、幻想的な風景を見せてくれました。
竹灯籠として使ったあとは焼いて竹炭に加工、田畑の肥料などに利用することで資源の循環を目指します。
NPO法人 和の文化塾のゴールへの貢献
ゴール4(質の高い教育をみんなに)を中心にゴール12(つくる責任つかう責任)、ゴール15(陸の豊かさも守ろう)にも貢献し、その他ゴールに広く貢献しています。
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記事作成者:運営事務局
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