ゴミ拾い活動を見える化して発信するシステム「ピリカ」
取り組み内容
マイクロプラスチックによる海洋汚染が深刻化しています。海洋流出したプラスチックは自然界では完全に分解されず、マイクロプラスチックとして蓄積し、プランクトンなど海洋生物がこれを食べることで体内に蓄積し、食物連鎖によって人間の体内へと及びます。海洋生物への影響や人間の健康への影響など、まだまだ解明されていないことは多々ありますが、世界的には人口が増加し、ゴミ量もそれに伴って増加傾向にあるなか、なんらかの対策を講じなければ、という危機感はますます大きくなっています。
すでに流出したマイクロプラスチックを回収するのは至難の技。であればプラスチックゴミの海洋流出を抑えることが急務です。
ゴミ回収からこぼれたプラ廃棄物や、街なかでポイ捨てされたペットボトルなどは、河川や水路を通じて海に流出しています。毎年なんと約820万トンのプラ廃棄物が管理されずに、その一部が自然界に流出していると言われています。
プラスチックゴミの海洋流出を抑えるために、個々ができる活動の第一歩がゴミ拾いですが、ゴミ拾いをしても成果が見えにくくモチベーションがあがりにくいという点に着目、ゴミ拾いを見える化して清掃活動の普及を促進させようと開発されたのが、ゴミ拾いSNS 「ピリカ」です。
ゴミ拾いの様子をその場で写真に撮って投稿すると、拾った場所と拾ったゴミの量が記録され、ゴミ拾いの成果が可視化されます。ゴミ拾いによる貢献度が見えることで、仲間づくりができたり自らのモチベーションアップにつながります。
現在では世界118カ国でこのシステムが活用され、ゴミ拾いデータが集まってきています。
このシステムを、自治体、企業単位で有料で参加してもらい、自治体に環境政策の情報ツールとして活用してもらったり、企業のCSR部門の清掃活動の管理・PRツールとして使ってもらうなど、ピリカの自治体版、企業版も徐々に広がりつつあります。
さらに、街なかのポイ捨て状況を知るための取り組みが、ポイ捨て調査「タカノメ」です。
街の様子を撮影し、どの地域にどれほどのゴミがあるかを調査して、ポイ捨て分析レポートを提供。
調査手法は、クルマのダッシュボードにスマホを取り付けて撮影するという方法で、日頃から街なかを走り回っている交通業界、ゴミ収集車、廃棄物業者などがこの取り組みに参画しています。
ポイ捨てゴミの実態を知ることで、どの地域で清掃活動をすれば効率がよいかがわかります。自治体にとっては、どの地域に予算を使うか予算配分の根拠にできる、といったメリットがあります。
このほか、海洋汚染調査について、従来の手法よりも費用をかけずに狭い水路などでも調査が可能なマイクロプラ調査「アルバトロス」の開発をてがけたり、流出ゴミのアップサイクル事業にも取り組んでいます。
株式会社ピリカのゴールへの貢献
ゴール14(海の豊かさを守ろう)を中心にゴール11(住み続けられるまちづくりを)、ゴール12(つくる責任つかう責任を)など、その他ゴールに広く貢献しています。
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記事作成者:運営事務局
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