鳥獣被害対策に貢献する新たな仕組み「ハンターバンク」
取り組み内容
「ハンターバンク」は、小田急電鉄株式会社が立ち上げた、若手ハンター(狩猟免許保持者)や狩猟に興味を持つ人と、鳥獣被害に悩む農林業者をマッチングするプラットフォームです。
令和元年度の日本の鳥獣被害額は農業158億円(農林水産省)、林業5,000ヘクタール(林野庁)です。特に中山間部では過疎化が同時進行し、被害額は高止まりしています。対策として防護柵の設置、地元ハンターによる許可捕獲(有害鳥獣駆除)が行われ捕獲頭数は上昇傾向にありますが、地元ハンターの多くは高齢化しており、将来の担い手不足が課題となっています。
このような状況の中で、近年では若い世代にも狩猟に興味を持つ人が増えています。しかし、多くが狩猟の機会に恵まれず、いわゆる「ペーパーハンター」になっているという現実があります。高齢化による狩猟の担い手不足という社会課題解決のため、「狩猟免許はとったけど、狩猟する場所が見つからない」「道具は何をそろえればいいのかわからない」「誰かと一緒に狩猟したいけど、仲間がいない」このような若手ハンターの悩みを総合的に解消するために同社では「ハンターバンク」活動に取り組んでいます。
この取り組みは、同社の社内事業アイデア公募制度から生まれました。若手社員がシカやイノシシが増えたために山の生態系が荒れていることを知ったことがきっかけです。また、山間部を走る小田急線も時折野生動物とぶつかりダイヤが乱れることもある状況から、鳥獣被害を自分事として捉え着想した事業です。
地域循環共生圏の実現に向けた取り組みとして、小田原市と公民連携も行っています。2022年6月のサービス開始以降、216名の会員が実際に活動しています。
そして、この「ハンターバンク」の取り組みは、地域活性化にも寄与、社会課題解決と収益性の両立を目指した点が評価され、2023年度グッドデザイン賞を受賞しています。
「ハンターバンク」のゴールへの貢献
ゴール15(陸の豊かさも守ろう)を中心に、ゴール4(質の高い教育をみんなに)、ゴール11(住み続けられるまちづくりを)、ゴール17(パートナーシップで目標を達成しよう)に高い貢献をグラフが示しています。
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記事作成者:運営事務局
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小田急電鉄株式会社
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