産業廃棄物「牛の尿」を原料とした消臭剤「きえ~る」を開発
取り組み内容
牛の尿には多量の窒素が含まれており、さまざまな環境問題を引き起こすことが知られています。
たとえば、放牧されている牛の尿は土壌で分解されて硝酸塩や亜酸化窒素が生成されます。硝酸塩が湖や川に流れ出ると藻類の過剰な増殖や魚への悪影響を引き起こし、亜酸化窒素は二酸化炭素よりはるかに強力な温室効果ガスとして地球温暖化を加速させます。また、牛舎内の牛が放尿すると、窒素が牛舎の床にあるふん便などと混ざって別の汚染物質であるアンモニアが生成されてしまいます。
牛は1日に数十リットルもの尿を排出するため、酪農家にとっては牛の尿の処理は長年の課題でした。
このやっかいな産業廃棄物だった牛の尿を微生物で分解して「善玉活性水」として資源化し、消臭液や土壌改良材を開発、製品化したのが環境大善です。
バイオ消臭液「きえ~る」は、アンモニア臭などの不快な臭いだけを消臭する優れもの。天然成分100%なので、肌が弱い人も、ペットや子どもがいる環境で使用しても安心・安全です。室内用のスプレータイプ、室内用の置き型ゼリータイプ、ペット用、キッチン用、クルマ用などのラインナップを展開しています。
液体たい肥「土いきかえる」は、畑に散布するだけで植物が土壌中の栄養素を吸収しやすくなり、作物がよく育ちます。
こうして、これまで廃棄されていた牛の尿を酪農家から買い取って、発酵・培養させて「善玉活性水」を製造、消臭剤や土壌改良材として有効活用するという「アップサイクル型循環システム」が完成。牛の糞尿処理費用が負担になっていた酪農家の経営を助けることにも繋がりました。
環境大膳のゴールへの貢献
ゴール15(陸の豊かさも守ろう)を中心にゴール9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、ゴール12(つくる責任つかう責任を)、ゴール13(気候変動に具体的な対策を)、ゴール14(海の豊かさを守ろう)にも貢献し、その他ゴールに広く貢献しています。
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記事作成者:運営事務局
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